よろず感想置き場

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映画「居眠り磐音」の感想

【前置き】
・筆者は原作未読、過去のテレビシリーズも未視聴
・本編の内容について触れるが、視聴前に知っても台無しにはならないと筆者が判断した最小限の範囲に限る。わずかな情報でも入れずに視聴したい方は注意



映画「居眠り磐音」をみてきました。
松坂桃李が時代劇をやるらしい」という情報のみで視聴を決めた作品なので、事前の知識はゼロ。
「このタイトル、どういう意味なんだろ?」というレベルでの視聴だったけども、開始早々の道場でのシーンで疑問が解ける上に、同じシーンでキャラクター達の立場や関係性が一息に理解できるような易しい作りの映画でした。
アクションにも説得力を感じたし、街や自然の風景もキレイに撮れてて、「よっしゃ、色々頑張ってるみたいだし最後まで付き合うぞ」という気にさせてくれる印象を受けました。実際に最後まで楽しめましたので、良い映画だったと断言できます。


さて。詳らかには書きませんが、この映画、前半の事件が終結した後、時期と場所がジャンプして後半が始まるという構成になっています。
主人公が磐音である以外に前半と後半に共通点は無いように見えるけども、「どうやら前半の事件には隠された事情があるらしい」と後半で磐音と視聴者に示唆されます。が、特にその裏の事情が明らかになることはなく映画は終わります。
私の場合、前半も後半も見所がたくさんあったから十分満足していて、映画館からの帰り道でようやく「あっ!そういえばアレ明らかになってないじゃん!」と気が付いたくらいですので、映画に文句をつける気は全くありません。
しかし、どうしてこういう風になったのかな、あの示唆にはなにか作品外にも含みがあるのかな、という疑問がしばらく頭の中にこびりついたのでした。


以下は私の勝手な想像ですが、おそらく製作サイド(松竹と日テレ)はこの「居眠り磐音」を映画だけで終わらせるつもりはなくて、作品がヒットしたらテレビシリーズに移行する腹積もりがあるのかもしれません。
映画ではいくつかの出来事が決着を見ますが、例の「前半の事件の隠された事情」をはじめ、完全に解決したとは言い難い要素が複数あります。しかしながら、磐音はその全てを解決していく方にしゃんと進んで行く雰囲気で映画は終わります。

大きくて長い物語の、「起承転結」の「起」の部分を映画一本まるまる使って表現した、と仮定するとすごく納得が行く印象があるのです。
あとは「松坂桃李の磐音が良かったのでもっと見たい」という気持ちがあるので、自分に都合の良い想像をしているのかもしれません。
事実はわかりませんが、もしも続編があるのなら確実にチェックします。

いずれにせよ、良い映画でした。
松坂桃李が時代劇」という情報に脳内のアンテナが反応した人にはおすすめです。

(おわり)